サイトをリニューアルしました

ほんとにきまぐれに更新していたkannos*indexxが新たに以下のURLで再出発しました。
http://web.me.com/kannos.jp/kannos/home.html
http://www.kannos.co.jpのほうはしばらくお休みします)

また、当「kannosの日記」についてもブログの更新を怠ってまいりましたが、新サイトにブログページを設けましたので
そちらに引き継ぎます。
ご興味がありましたら、アクセスしてみてください。

kannos

海先生のこと

ごぶさたしております。お変わりはありませんか?

さて、先日、海先生にお会いしてきました。
3月29日のことです。
この日、実はわたしたち夫婦の結婚記念日でして、
縁のある場所めぐりをしていました。
30年前、最初に住んだ(この時点では同棲ですね)品川の木造アパートは、
周囲の建物がずいぶん建て替えられていたにもかかわらず、
まだ残っていました。当時の暮らしぶりのあれこれが思い出されて愉快でした。
そのあとは、当初の予定では浅草の大羭屋で天ぷらを食べはずでした。
子供が小さい頃は、花屋敷で遊んだら大羭屋で食事、ということがよくありましたから。
でも、同棲当時、バスで大井町に出て、チエコは京浜東北線で王子へ、
わたしは品川で乗り換えて山手線で目黒へ、という通勤ルートだったことを思い出し、
食事は目黒の「とんき」にしようということになりました。
とんきは営業時間をはずしてしまって逃しましたが駅ビルの天ぷら屋で食事して
当時勤務していた幼稚園にいってみました。
日曜日(しかも春休み)ですから誰もいないだろうと思って、もと予防衛生研究所の
ほうから裏山を見ていたら、男性が園庭にいるではありませんか。
そういえば、と思って声をかけると、もと職員いまは管理人のハマダくんでした。
あれこれ話すうちに「海先生は99歳、骨折してから介護つきの特養老人ホームに移った」
「食事を食べたがらないので困っている」「実は夕方、面会に行く」というではありませんか。
これはもうわたしたちも行くしかないね。

でも、そのまえに、もうひとつ気になっていたものがありました。
ちいさな喫茶店です。飲み屋の山ちゃんのむかいにあった、ビルの中二階の店。
いってみたら、まだありました。「カフェ・ドゥー」です。まったく、驚きです。
あのマスターがコーヒーを入れていました。クロックムッシュもありました。
客は老人ばかりで、どうやらご近所の寄り合い状態ですが。
店を出して37年、コーヒーの値段は当時、たぶん250円だったものが、いま450円。
値上げはその1回だけとのこと。当時のアルバイトくんは一度就職したけど、
また舞い戻ってきて、いまも働いているそうです。

海さんの入居する特養ホームでは、
ハマダくんが小さなホワイトボードの筆談で海さんにわたしたちを紹介してくれました。
海さんは男性が来ると喜ぶそうです。まあ、訪問するのは女性ばかりですからね。
ただ、わたしが誰か、それはわからなかったかもしれません。
それでよかったと思います。

でもね、先生に感謝の気持ちを筆談で伝えたら、具体的に「何を感謝しているのか」
などと次々に質問されて最後はわたしも頭を抱えてしまいました。
ああ、これでは学生時代の授業の時と同じだ、園の研究会と同じだ、とマジに焦りました。
チエコがいうには、ひたいから汗が噴き出していたそうです。
ハマダくんがとりなそうとしたら「いま論争している、じゃましないで」と叱られました。
論争?そんなつもりじゃないのに...
これまでずっと海さんのことを見てきた
ハマダくんがいうには「もうあまり時間がないのかもしれません。
だから、何かを言い残しておきたいと思っているのでしょう」と。

射貫くような眼の怖さも、怒った直後の、あのチャーミングな笑い方も健在です。
会えて良かったと思っています。「また会いに来ます」と書いたら
「答を考えておきなさい」と宿題を出されました。ほんと、まいった、です。

ところで、そのあとは、
完全にめげてしまった気持ちのまま、最後の予定コースである巣鴨の寿司屋で
食事をしました。もう、何にも成長していない自分のことが、というか、そもそも
本質を見抜く力なんて、おれにはもともとないのだなあ、もっと勉強しなくちゃ、
という思いが頭の中をぐるぐるしてしまって...
まあ、ビールとぬる燗でたちまち忘れてしまいましたが。

これでスッパリ、幼稚園にまつわることから自分を切り離して考えることができそうです。
そのはなしは、また、いずれ。

壊れる!壊れる!

昨年から、いろいろ壊れること。
SH社製携帯電話の水没(買い換え)。SH社製冷蔵庫のコンプレッサ故障(買い換え)。英D社製掃除機のモーター故障(有償修理)。SH社製電話の子機(原因不明で基板交換)。10年乗ってる独社製フォールディングバイクのハンドルステム破損(部品交換)。独B社製シェーバー(リペアセンターで電池交換後、原因不明の故障で再度リペアセンターで基板交換)。米A社液晶ディスプレイが故障(部品交換に98000円かかるというので買い換え)。そして昨日、12年乗り続けている瑞V社のクルマのシートベルト故障(本日、入院。部品があるか...とディーラーも自信なさげ)。1年あまりのあいだに、これだけ起こると、怒る気もしない?

小川美潮

photo by maezono

11月23日、畑を借りている農園で例年開催されている晩秋のライブに行ってきた。
フェスタインビニールだ。
今年は、小川美潮が出るということで非常に楽しみにしていたのだ。
かれこれ30年ほど前、場所はもう忘れてしまったけれどWahaha(坂田明のバンド)のライブを聴いて以来のことである。
期待は裏切られなかった。

そして今、中古で入手したSECRETBOOK(ピアニスト宮城純子小川美潮のユニット)のCDを聴いている。
その中の一曲、SA-GAは、小川美潮がもっとも好きだというWEATHER REPORTを彷彿とさせるものだった。
成層圏の向こうまで突き抜けてしまっているような彼女の声。それでいて、すぐ耳元にいるかのように明晰。

空爆(!)長

先日、自転車仲間のひとりと飲んだ帰りに、相手が「あの空爆(!)長のいっていることは分かる」と言い出した。それに対して「それは違う」という論拠をきちんと言い返せなかったことが気になっていた。購読中のメールニュースで、その論拠となりそうな記事を読んだので、ここにリンクしておく。


オバマ政権とアフリカ政策
植民地主義」レッテル貼りと「表現の自由
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20081113/177102/

KY空幕長の国益空爆
不用意な情報発信は危機管理意識の死角から
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20081104/176177/

[JMM505Ex3]特別寄稿「田母神論文問題ーー浮き彫りになる政治とメディアの危機」
(後日リンク)

WAR DANCE

恵比寿にある東京都写真美術館でドキュメンタリー「WAR DANCE」を観てきた。
難民キャンプで生活する子どもの最初のモノローグ。
そのあたりから胸がざわついて涙が出そうになってしまった。

一緒に行った妻は嗚咽していた。
アフリカの現実は、新聞や雑誌をつぶさに見ていれば、ある程度、わたしたちの眼に触れる。
けれど日常、早朝から起きて息子に弁当を作り、朝食を用意し、日中はフルパートで働いている主婦にとって
そうしたことに割く時間はあまりに少ない。
彼女は相当のショックを受けていたようだ。
上映後にガーデンプレイスの広場を歩けば、
クリスマスイルミネーションに圧倒されて携帯電話で写真を撮ってしまい、
そんな自分とアフリカの現実のギャップを感じていたらしい。

悲しいだけではない。部族の伝統の踊りや音楽を演奏する子どもの、
やっぱりアフリカってすごいと思わせる圧倒的なリズムや旋律を楽しめた。
サウンドトラックは発売されていないという。残念だ。

http://www.syabi.com/details/mo_dance.html
http://www.wardance-movie.com/

ああ楽しい!校庭開放指導員

月に1回ほど、小学校の校庭開放指導員という当番が回ってくる。かつて、うちの子どもがお世話になった学校なので、そんなことでもお役に立てるならとメンバーのひとりに入れてもらったのだ。

何が楽しいって?
実にたわいもないことだが、たとえば今日はこんなことがあった。
5年生の男子5名が、5メートルほどの高さがある登り棒のてっぺんに縄をかけて、ぶらんこをつくるという。
そういわれて気がついたが、この小学校にはブランコがないのである。
落ちやしないかと冷や冷やしながらも、Tという子が器用に身体をさばきながら縄をかける様子を下から見守る。
ようやくブランコが出来上がったと思ったら、他の子は他のことをして遊んでいて、まるで関心がない。
子どもなんてそんなもんだと思うけど、腹が立った。で、Tを無理矢理ブランコに座らせてみたら、
座板がエレベーターみたいにするする落ちて、大笑い。座板の下で結わえてあった縄の締め付けが甘かったせい。
それを見た他の子が寄ってきてブランコでみんなも遊び始めた。
とかね。

自転車の置き場所がいちおう決まっているけど、それに従わない子もいる。
一台ずつサドルに手をかけて、遠くで遊んでいる子たちに、これは誰の自転車かと大きな声をかける。
低学年の子はさっとやってきて自転車を移動するけど、高学年の子や中学生は、しかとする子もいる。
こちらは、絶対あきらめない。何度でも声をかける。むかむかしながら。
このオトナが絶対あきらめないオトナだとわかると、彼ら彼女らはあきらめて自転車を移動する。
こういう積み重ねが家庭や学校から失われている以上、しかたがない。
このオトナが指導員の日は、彼ら彼女らにあきらめてもらうしかない。
とかね。

いよいよ午後4時半の開放終了時間が迫ってくると、こんどは遊具の片付けだ。
開放開始前に一計を案じていた。校庭の通用門の前に陣取って、そこから声をかけた。
遊具を片付けてから帰ろう、ひとつでも残っていたら、誰も帰さないと。
低学年も高学年も中学生もオトナも区別なく、誰も帰さない。
きれいに片付いて(あとで見て回ればボールがいくつか残っていたりするけど)通用門の前にみんなが集まった。
そこで、ひとりずつに、さようなら、気をつけて帰ってねと声をかけ門の外へ送り出した。

でも、まだ残っている低学年の子がいる。自転車の後輪が動かないという。
そこへ今度は中学生5人組がやってきて1人の子の自転車の鍵がないという。
その子と鍵を探しに行っている間に、低学年の子の自転車を直してくれるよう頼んだ。
しばらくすると、その中学生たちも一緒になって鍵を探し始めた。
低学年の子の自転車は直ったそうだ。
そして、5人組の1人がバスケットゴールの下から鍵をついに見つけ出した。
とかね。

それから通用門や遊具倉庫や外トイレの見回りと施錠をして日誌をつけた。もう5時になっていた。
帰宅すると、シャワーを浴びてから、ビールの栓を抜いた。サッポロ赤星。酒屋さんからケース買い。
わがやの贅沢のひとつ。楽しい校庭開放指導員に乾杯だ!